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【vol.27】健やかに育ったおいしいお肉を、温かな食卓に

最終更新日:
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アニマルウェルフェアに配慮した環境で遊び育つ豚たち

熊本の旬【豚肉】

肥後あそび豚(セブンフーズ株式会社・菊池市旭志)


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     西日本有数の畜産地帯である菊池エリア。阿蘇からの伏流水と広大な土地に恵まれたこの地域で一歩先を行く養豚を推し進めてきた農場があります。それが「セブンフーズ株式会社」。ブランド豚「肥後あそび豚(とん)」を生産している企業です。



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     現在は菊池郡市と阿蘇に5つの農場を持つ同社。母豚2,000頭、常時25,000頭飼育、年間50,000頭出荷という数は、熊本県下最大級、全国でも有数の規模です。その農場のひとつである阿蘇の麓に広大な敷地を持つ「大津第二農場」を訪問しました。養豚場の周りには田畑が広がります。


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     先代から引き継いだ養豚場を現在の規模にまで育てたのが代表取締役社長の前田佳良子さん。この15年間で約20倍の規模(母豚数)に成長させました。「当時、家族経営から企業的経営を目指すにあたり、福利厚生や人材育成を充実させるにはどのくらいの規模が必要かを逆算し、今の大きさにまで拡大を進めました」と前田さん。従業員は約60名で平均年齢は38歳と若く、毎年新卒採用も進めています。


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     さらにヨーロッパではすでに広まっている「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に配慮した飼養管理に努めており、試行錯誤しながら飼育環境の整備に取り組んで来ました。例えば妊娠期の母豚の豚舎を見ると、狭い柵に閉じ込められることなく自由にのびのび行動しています。このような育て方をフリーストールといいます。土まみれなのは、土を掘るなど母豚がリラックスしているときに見せる習性の証。柵に閉じ込めないので、管理は難しくなるのですが、耳にICタグをつけることで栄養・健康状態を個体で管理しています。



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     上の写真の機械は、ICチップで読み取った母豚1頭1頭の体調に合わせたエサが出る自動給餌システムです。この機械に入れるのは一頭ずつ。母豚はゆっくり自分のペースで食事をすることができるそうです。


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     そして豚舎に敷かれているのは、独自に開発した発酵床(バイオベッド)です。これは堆肥におがくずともみ殻を混ぜて発酵させたもの。微生物の働きで糞尿が発酵するので、豚舎特有の臭いがほとんどしません。


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     加えて、大津第二農場にはコンポスト4基を備えた大型堆肥センターも併設しています。使用した発酵床は自社で再発酵させ、完熟堆肥として再生し、自社や地域の圃場で飼料生産などに活用しています。このシステムにより、これだけの規模の農場なのに糞尿を処理する浄化槽が必要ないというから驚きです。この発酵床の技術は特許も取得しています。


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     大津第二農場は繁殖農場のため分娩豚舎では生まれたばかりの子豚たちの姿も見ることができました。離乳するまでは母豚と共に過ごします。


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     離乳した子豚たちの豚舎は広々としており、子豚たちが自由に動き回っています。1つの豚房にいれる頭数を少なくしており、ストレスの少ない環境で飼育できるように配慮しています。


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     ふかふかの発酵床は臭いがほとんどしません。このような快適な空間で遊ぶように過ごす子豚たちの姿は、ブランド名の「あそび豚」の由来にもなっています。アニマルウェルフェアに配慮した農場は、世界的にはトレンドとなりつつありますが、まだ日本での導入は多くはありません。一歩先を行く価値観を持って同社は養豚に臨んでいます。


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 そして同社は自社飼料生産にも力を入れています。自社製堆肥により広大な畑で飼料用のトウモロコシを栽培するほか、自社飼料工場では飼料用米に加え生麺・焼酎粕・余剰食品などの未利用資源を受け入れて独自の国産飼料も生産しています。「日本の食を守る」ことを使命に、環境の未来まで見据えた農業を展開しています。


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  • 県アグリビジネス課用

     このように大切に育てられた「肥後あそび豚」は、阿蘇の伏流水をたっぷり飲んで麦と米をたくさん食べているためサシが多く、脂の甘さがおいしさの特徴。百貨店で販売されるほか様々な飲食店が採用し、関西・関東圏まで出荷されているそうです。「脂のうま味をしっかり感じられるしゃぶしゃぶやトンカツが特におすすめですね」と前田さん。

  •  さらに、飼料生産事業も行う同社の系列会社では冷凍宅配弁当事業「SEVEN FOODS」もスタート。自社の豚肉や野菜をはじめ国産食材100%(調味料は除く)で調理される、管理栄養士監修で糖質・塩分を抑え栄養バランスも十分な冷凍弁当が職場などに宅配されるサービスです。これも日本の食料自給率を上げるための挑戦。健やかでおいしい養豚に取り組むと共に、日本の環境や食料問題まで広く見据えながら新しい農業の形への挑戦を続けています。


  •  セブンフーズ株式会社

  • https://seven-foods.com/別ウィンドウで開きます(外部リンク)



<熊本の冬の旬>

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     「不知火類」(デコポン🄬) 

  •   「清見」と「ポンカン」をかけ合わせた柑橘で、ポコッと飛び出た出っ張りが特徴です。熊本県の宇城地域をはじめ、芦北、天草地域で多く栽培されています。「不知火類」のなかでも一定の基準を満たし、JAから出荷されるものだけがデコポン🄬として販売されます。中の薄皮ごと食べることができ、高い糖度と爽やかな酸味を併せ持ち、果汁も豊かでジューシーなおいしさが魅力です。

  •  デコポンⓇは、JA熊本果実連の登録商標です。


<熊本県産の食材を買うなら!>


西日本屈指の畜産王国・旭志自慢の牛肉を


道の駅 旭志 ほたるの里 旭志村ふれあいセンター

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 阿蘇外輪山西側の鞍岳の麓に広がる旭志は、阿蘇の伏流水と豊かな自然に恵まれ、農畜産が盛んな地域。特に畜産は西日本屈指の規模を誇ります。同地にある「旭志ふれあいセンター」の物産館では上質でお手頃なお肉を手に入れられます。他にもシイタケやお茶、ニンニクなどの名産品をはじめ、地元で採れた農産物や加工品が並びます。隣接のレストラン「食彩館」では、旭志牛をはじめとした肉料理が人気。


<お買い物オススメポイント>

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    ■旭志牛

  •  旭志のご当地ブランド牛「旭志牛」(味彩牛)。父に黒毛和牛、母にホルスタインを持ち、和牛並みのおいしさだと好評です。館内の精肉コーナーにはこの上質な牛肉が各部位ずらりと並びます。


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    ■メンチカツ

  •   旭志牛を使ったメンチカツは肉汁たっぷりでうま味と甘みが魅力の名物商品。購入後に揚げてもらえるので、熱々をいただけます。さらに、そのメンチカツをキャベツと挟んだメンチカツサンドもボリューミーでおいしいと人気の商品。


■道の駅 旭志 ほたるの里 旭志村ふれあいセンター
 住所:熊本県菊池市旭志川辺1886
 電話番号:0968-37-3719
 営業時間:9:00-18:00
 店休日:なし
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