大切な農業、そして食を守るために一番大事なこと・・・それは、「自分たちの食は自分たちで守る」という意識ではないでしょうか。「言うのは簡単、やるのは難しい」・・・だけどやらなければならない。 熊本東部青果株式会社 常務取締役 岩田幸治 「この頃思うこと」 今、このコラムを書いています。今日は11月9日(水曜日)テレビではアメリカの大統領選挙特集が映し出されています。今朝の熊日新聞第2面にはTPP関連法案の記事が載っていました。農水大臣山本氏の発言が発端で衆院通過が伸びに伸びて明日10日に採決という段取りになったようです。このコラムが発信される頃にはどうなっているのか?そして、もし、これが現実になった場合、我が国農業への影響はどんなものになるのか?はっきり言って想像がつかないというのが本音です。現時点でも品目によって、また、相手国によって関税率がさまざまですから・・・・・ 例えてグリーンアスパラでいうと、基本的には5%、WTO関係国では3%、また、経済連携協定国であると0%です。(オーストラリア、ペルー、メキシコ、タイ、ニュージーランド等々)攻めるにしても守るにしても国家としてまた、個人としてしっかりした対応と考え方が大切になってくると思います。 次は、「配偶者控除」の件です。この制度は1961年に創設されたもので、妻の年収103万円以下の場合、夫の税から38万円を控除するというものです。2015年の国の調査では適用者が1000万人となっています。また、よく話に聞く「130万円の壁」ですが、妻の年収がこれを超えると社会保険料の負担が生じるということらしいです。この制度を国は改正または廃止するということで数年前から動いています。 今国会では、先送りとなったようですがいずれ実施するのは間違いないと思います。その結果として女性の更なる社会進出が始まりライフスタイルの変化が加速するのではないでしょうか?当然、食生活の変化も加速するでしょう。たぶん食事を作る時間にも制約が生まれるのではないでしょうか?と、なるとカット野菜等を利用する頻度が高まるのではないかと思います。今後の農業生産の在り方もこのような変化に対応することが大切なことになると思います。 今、地球温暖化の中で気象条件が急速に変化しています。ここ数年前から異常気象と言っていたものが、ひょっとすると当たり前になり、温帯から亜熱帯へ移行しているとの報道もあながちうそではないかもしれません。農業生産も今まで通りにはいかなくなる可能性もあると思います。 大切な大切な農業、そして食を守るために一番大事なこと・・・それは、「自分たちの食は自分たちで守る」という意識ではないでしょうか。「言うのは簡単、やるのは難しい」・・・だけどやらなければならない。 だからこそ、私たちの今のこの活動が大事になってくる。と、思いつつ・・・今、ペンを置きます。
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