執筆者 : 坂本かつみ
くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様にくまもと食・農ネットワーク運営委員の日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただきたく、この度当ネットワークの運営委員によるリレーコラムを開始しました。
第8回目は、当ネットワーク運営委員の坂本かつみさんです。
遠い昔、私の育った昭和三十年代の農村では、現在の様に食べる物は豊かではなくても、食べることをもっと大事にしていたと思います。
自分の家で出来た農作物や、近所から貰った物で、ほとんど賄っていたように思い出せます。学校から貰って来ると、手作りの賄いおやつが作ってありました。ある日には、「唐芋のねったくり」だったり、ただ空豆を湯がいてあったり、又は、小豆が出来ればあんこを作って饅頭が蒸し上がっていたり、祖母や母達は農作業をしながら、ちゃんと三度のご飯を作りおやつを作り、そして家族みんなで食べていたのです。
それなのに私達は、おいしい物、綺麗な物、珍しい物をあまりにも追い掛け過ぎて来たようです。
今、子ども達や孫達に、昔に近い食事をして貰いたいと考えて、私はみかんの花の季節の頃、農村の自然の中で、ばあちゃんの作った料理を食べて貰いたいと企画した「みかんの花コンサート」も今年で八回目となります。天水の野山が、みかんの花と香りでいっぱいになる頃、音楽と料理をゆっくりと楽しんで一日を過ごして頂きたいと思います。今年は5月3日果夢樹でやります。
今、私はこの年の食材集めに天水の野山を駆け回っています。
是非、遊びに来てください。
坂本 かつみ
農家レストラン 果夢樹