くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員や関係者によるリレーコラムを掲載しています。
第86回目は、嘉島町のくまもと食の名人 河原 君代さんです。

くまもと食の名人 河原君代(嘉島町)
平成27年度も終わりに近づき振り返ると、本年度は食育に関する講演の依頼が多かった年でした。
小学校や保育園で、食べ物がいかに大切なものかという話を多くの人達に話して聞いていただきました。
小学校では、熊本(上益城)には季節を通じて旬の農産物が豊富にそろっており、旬のものを食べることによって人間の体が活き活きしてくる事を子どもたちに分かりやすく説明し、口から食べ物をとる基本となることを話していると、一部の家庭ではありますが、朝ご飯をとらない、コンビニのおにぎりで済ましてしまう。
自宅で米を炊く事が、これから先無くなっていくのではないかと危惧するのは私だけなのでしょうか。
こういう事を保育園の園長先生と話していると、園に通う子どもの保護者を集めて、講話と簡単な朝食づくりを指導して欲しいというお話があり、1月30日に約100人の方々と接することができ、どうしたら忙しい朝に簡単な食事が出来るかと考えて、「おにぎらず」を保護者と子どもに作ってもらいましたが、遊び感覚で出来ると大変喜ばれました。
今日この頃は、スーパーで惣菜、おにぎりを購入する人達を多く見かけます。子どもは親から与えられる食事が一番なのです。その事すら薄れてきてしまう今の世の中はどうなのか。近頃、NPO法人が無料で子どもたちに食事を与える活動を行っているとなっていますが、これで良いのかなと思います。
子を持つ親がそのことに甘え、あたりまえの様に思ってしまうのではないか、貧しくても、レストランに行けなくても母親のつくる愛情のこもった食こそが、昔からの食育だと私は思っています。
平成28年度も食事の大切さ、親と子のふれあいを多く持つことが食育なのだと言い続けていきたいと思います。