くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員や関係者によるリレーコラムを掲載しています。
第78回目は、熊本市の「リストランテ・ミヤモト」のオーナーシェフ 宮本健真さんです。
「世界農業遺産『阿蘇』を世界へ!~ミラノ万博に向けて」
テレビや報道でご存知の方も多いとは思いますが、今年5月から10月まで、イタリアにて「2015年ミラノ国際博覧会」が開催されております。
食の王国・イタリアらしくテーマは「地球に食料を、生命にエネルギーを」です。
私も日本政府より「ミラノ万博 日本館サポーター」に任命されており、お手伝いさせて頂いてます。
また、クライマックスを迎える10月半ばに、国内の世界農業遺産(GIAHS)認定5地域(新潟県佐渡、石川県能登、静岡県掛川、熊本県阿蘇、大分県国東)が出展し、その中にわれらが世界農業遺産『阿蘇』が登場!!
10月19日、丸1日、日本館イベント会場が「阿蘇一色」になります。
内容は阿蘇のプレゼンテーション、くまモンのステージ、そして、パネルや今回のために作成した特別DVDの放映、5地域の地酒などをふるまう「GIAHSバー」、そして、私の料理のデモンストレーションとなっております。
私の担当でやろうと考えているのは、あか牛とお米を使い、料理で「阿蘇」を表現し、私が思う、これからの「地産地消」の在り方をご提示できればと考えています。
それに向けての動きも色々と始まっています。
まずは「あか牛」。東海大学と上田尻牧野組合の御協力を得まして、1頭ずつ、阿蘇の資源を最大限に活かした牛を肥育中です。肥育するだけでなく、若い生産者や企業などに阿蘇の資源を活かした「あか牛」の生産技術の講習会や交流会も企画中です。
もちろん、世界の人々に「あか牛」を食べて頂くのはもちろんですが、同時期に県内でも、ミラノに持っていく牛を食べて頂こうと、フェアを企画中です。
また先日、阿蘇市立坂梨小学校の生徒さん達と阿蘇の若手農業者の皆さん方によるコシヒカリの田植えも行いました。
この米も子どもたちの想いを載せて、ミラノに行きます。
現在、当日に作る料理の実験中で、頭を悩ませてます(笑)。
その他にも「未来に伝えたい阿蘇の農業風景画コンテスト」を開催したり、阿蘇のススキで作った和紙カードを作り、来場者の皆さんにお配りしたり、阿蘇の草原を紹介するコーナーを作ったり、スペシャルDVDを作ったりと、一部の人だけで盛り上がるのではなく、阿蘇の人たちもいろんな形で参加できる企画が進行中です。
この取り組みを通して、阿蘇の人々だけでなく、県民の皆さんが「阿蘇の草原を後世に残そう!」という機運が高まってくれることを願っています。
ミラノ万博での様子は、次回の私のコラムでもご紹介できればと思います。