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くまもと食・農ネットワーク運営委員リレーコラム【第53回:南委員】

最終更新日:
執筆者 :  南 久則

 くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員によるリレーコラムを掲載しています。
 第53回目は、熊本県立大学教授 南久則さんです。
 

 

 ~食と農がスクラムを組んで~

 今日は2013年3月11日でした。東日本大震災からまる2年が過ぎました。災害は続けて起こらない(欲しくない)と思いたいですが、昨年7月11日からの豪雨により、阿蘇地域・熊本市北部地域を中心に甚大な被害が発生しました。
 災害後、炊き出しや緊急の食料援助は、生きるための第一歩の確保であり、飲料水や温かい食事の提供は安心感や安らぎを与えてくれます。そして、食事の確保が出来ると、食生活の問題点は解決したかと思いがちになります。しかし、あまり取り上げられませんが、避難所などでの生活が長期化すると食生活上の重大な問題が発生する恐れが有るので紹介します。
 例えば、(1)エネルギーは摂取できているがタンパク質の摂取が不足し、タンパク質エネルギー栄養障害の危険性が高まる。(2)ビタミン類、特にビタミンB群の不足。ビタミンB1の不足による脚気に注意する必要が有ります。(3)野菜摂取の不足や食物繊維の不足。(4)食塩摂取量の増加。(5)避難所などで運動不足による、筋肉量の低下や肥満。(6)糖尿病や高血圧など特殊な食事を必要とする方の食事のコントロールが不十分となる、などが心配されます。また、避難生活の長期化によるストレスで食欲が低下することも心配です。
 同時に、自然災害は地域の農業や産業、ライフラインなどに多大な爪痕を残し、住民の生活の質を低下させます。災害後の農業の復興、買い物や食料品の入手しやすさなど生活環境の整備、そして食生活の改善などが大切です。食と農がネットワーク構築しスクラムを組んで長期的に対応することが重要であると思います。
 なお、災害時の栄養・食生活に関連する各種ガイドライン等が以下のサイトにまとめられています。参考にしてください。


関連リンク先     独立行政法人 国立健康・栄養研究所別ウィンドウで開きます(外部リンク)  
   

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