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くまもと食・農ネットワーク運営委員リレーコラム【第44回:藤川委員】

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ミカン畑からのながめ -普賢岳-
執筆者 :  藤川 貴臣

くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員によるリレーコラムを掲載しています。
 第44回目は、藤川貴臣さんです。
 

ミカン畑からのながめ -普賢岳-
ミカン畑からのながめ -普賢岳-

 

ミカンの花
ミカンの花

 

 5月の連休も半ば、代行運転のドライバーがドアを開けると「こらぁ何の匂いな?よか匂いなぁ」と名残惜しそうに帰って行った。
 ミカン栽培が盛んな天水町は、毎年この時期になるとミカンの花の香りに包まれる。ミカン農家の私にとって秋からの収穫の喜びはもちろんだが、本当言うとミカンの花の香りに包まれるこの1週間が一番好きだ。子どものころは当たり前すぎて分からなかった。今、子どもたちに聞いても、よく分からんという返事。
 静岡での学生時代、ミカンの勉強をしに行ったはずなのに意外とミカンの花の匂いの記憶はない。大学を卒業し、家業を継いだ年の花の匂いは強烈な印象となって「ふるさと」を感じさせてくれた。
 熊本は愛媛、和歌山、静岡に次ぐ温州ミカンの産地である。その中でも、河内から天水に広がるミカン畑は東に金峰山系の山々、西に有明海に囲まれた日本有数の産地。その温暖でミカン栽培に適した地形が、町全体をミカンの花の香りで包んでくれる。
 ミカンの生産量は1970年代に生産量360万トンとピークを迎えたが、グレープフルーツ、オレンジ等の柑橘類、またジュース原料が相次いで輸入自由化され、現在では当時の4分の1の90万トンにまで落ち込んでいる。
 農業全般を見渡しても、食の多様化、農家の高齢化が進み厳しい状況が続いている。その一方で、消費者が農業に強く関心を持ち始めている現実に、日本農業の再生へのチャンスを感じる。
 食農ネットワーク運営委員となり5年目を迎え、具体的に消費者と生産者をつなぐ行動を起こしていきたいと思う。
 全ての農産物には産地という名の「ふるさと」があり、熊本にも沢山の「ふるさと」がある。県産の農産物を選択し消費することで、その「ふるさと」を共有してほしい。
 熊本は日本の食料供給の重要な拠点になりえる生産力を持っているはずだ。消費者とつながる農業をこのふるさと熊本から展開し、農業の未来を切り開いていきたい。
 このコラムの読者のみなさん、それぞれの想い、意見、アイデアをお寄せください。みんなでこれからの食、農のあり方を考えていきましょう。農業を守るためには消費者のみなさんの理解が不可欠です。
 ふるさとを共有しましょう。キーワードは食と農のつながりです。
 まさしく「食農ネットワーク」です。

 

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