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くまもと食・農ネットワーク運営委員リレーコラム【第33回:田中委員】

最終更新日:
執筆者:田中眞知子

くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員によるリレーコラムを掲載しています。
第33回は、熊本尚絅大学教授 田中眞知子さんです。
 
『朝ごはん』

 3歳か4歳のころ、朝の目覚めは雨戸の穴から射す光と、ぱちぱちという薪のもえる音、そして煙のにおいでした。今思い返してもとても幸せな朝の目覚めであったように思います。当時、朝食の食卓にはご飯と味噌汁、高菜漬けや梅干し、搾りたての牛乳(乳牛を飼っていました)くらいしか並んでいませんでしたが、家族そろっての食事はにぎやかでした。
 自分で家庭を持ち、朝食を作る側になり、朝食や弁当づくりは大きな仕事ととらえてしまっていました。電気炊飯器にスイッチを入れ、お湯を沸かし、味噌汁や、卵焼きなどの定番の簡単な食事ですが、子育てと仕事の両方をこなす身としてはかなりの負担感がありました。その頃は味噌汁の味に自信が持てず、中学生の子どもたちはせっせと作った味噌汁には一向に手をつけてくれませんでした。しかし最近では、帰省する際の定番リクエストメニューは、煮しめと味噌汁です。毎日の食卓に乗せることが「食育」となることを、あらためて感じます。
 さて、最近の若い世代の朝食はどうなっているのでしょう。先日、本学学生に朝食についての質問をしたところ、主食だけを食べている学生の数が予想より多いことに驚きました。しかもそのほとんどがパン食でした。ご飯と味噌汁を食べている人は予想より少なく、朝ごはんの定番が「ご飯と味噌汁」という伝統はこのまま薄れていくのかしらと寂しく感じました。
 今年も稲の種まき、田植えの時期を迎えました。休日は田植えの準備(の手伝い)です。梅雨は鬱陶しいものですが、稲作には欠かせない貴重な季節でもあります。4か月後には、黄金の稲穂が頭を垂れる実りの秋を迎えます。耕された水田をながめていると、さきの大地震のことがよみがえりました。苗代作り、田圃の水はり、田植えと順序良く農作業は進んでいきます。そのような当たり前のことが、今年は一段とありがたく思えます。
 
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