The Crystal of Amakusa’s Sea – Karokuya En
御所浦で出会った「魚の命」を受け取り、その味わいをさらに引き出す
“もう一つの海の恵み”へ。
第2部は、海水が結晶へと姿を変える奇跡の現場を訪ねる。
海の力をじっくりと引き出し、結晶に命を宿す「嘉六屋 鹽」。
第1部で訪れた御所浦からさらに北、
野生のイルカが群れをなして泳ぐほど、清らかで豊かな潮流が走る通詞島・早崎海峡。
ここが、嘉六屋鹽の舞台だ。
「海そのものを、そのまま届けたい」
嘉六屋さんの塩づくりは、潮の力を読み解くことから始まる。
満潮時など、海が最も生命力に満ちるタイミングで海水を汲み上げ、
一週間という長い時間をかけて、じっくりと釜で炊き上げる。
効率を追えば決して辿り着けないその工程が、
塩のカドを削り、驚くほどまろやかで甘みさえ感じる「本物の味」を生み出す。
一粒の鹽に宿る物語は、
ふく成の真鯛の自然の力に磨かれた甘みを鮮やかに引き出し、
とらふぐの深い旨みを力強く底上げする。
同じ天草の海で育まれた「魚」と「塩」。
その二つが、次に登場する料理人の手によって、
一皿の上で再び出会い、響き合う。