Discovering the Culinary Charms of Kumamoto:
Tracing the Origins of “Yamae Chestnuts,” Once Presented to Emperor Shōwa
熊本・球磨郡山江村にある「やまえ堂」さんを訪れ、加工場と直売所を見学してきました。 山江村は、盆地特有の大きな寒暖差、清らかな水、肥沃な土壌が揃う、まさに栗づくりに理想的な環境。ここで育つ“やまえ栗”は、ほっくりとした甘みと芳醇な香りが際立ち、県外の食通からも高く評価される存在です。
私たちは15年以上前から山江村とご縁があり、秋の人気商品「山江マロンパイ」や「山江モンブラン」に欠かせないのが、やまえ堂さんの生栗・渋皮煮・マロンペースト。 特に渋皮煮は、今では希少になりつつある昔ながらの手仕事(選別、皮むき、煮上げる工程)を守り続けており、その丁寧な工程が栗本来の風味を最大限に引き出しています。
2020年の水害では栗山が大きな被害を受けましたが、生産者の皆さんは熊本を代表する栗の産地としての誇りを胸に、復興と品質維持に力を注ぎ続けています。 その姿勢があるからこそ、今も変わらず“やまえ栗”は特別な味わいを保ち続けているのだと実感しました。
毎年9月には「山江栗まつり」が開催され、栗の品評会や県内菓子店によるマロンスイーツの販売など、やまえ栗の魅力を存分に味わえるイベントも開かれています。
今回の訪問で改めて感じたのは、 “やまえ栗は、自然の恵みと人の手間ひまが生み出す、唯一無二の味” だということ。
この素晴らしい栗の背景にあるストーリーと味わいを、もっと多くの方に知っていただけたら嬉しいです。
メゾン・ド・キタガワ 北川博喜