【vol.47】熊本発祥の河内晩柑は爽やかな味が魅力 最終更新日:2025年3月14日 印刷 髙岡農園・髙岡辰也さん(宇城市)みなさん、「河内晩柑」を知っていますか? 熊本県の旧河内町(現在の熊本市西区)で、昭和10年に発見された自生品種です。 “和製グレープフルーツ”とも呼ばれていて、グレープフルーツよりも苦味が少なく、これから4~5月に最盛期を迎えます。地形も気候も柑橘栽培に適した地域髙岡農園のある宇城市不知火町大見地区は、八代海に面した峰と峰に挟まれた約100世帯ほどの小さな地域。 周辺よりも小雨で温暖な気候のため、昔から柑橘類の栽培が盛んです。熊本発祥の品種を手間暇かけて栽培約2haの畑で、河内晩柑のほか、不知火、青島みかん、スイートスプリングなど、10種類以上の柑橘類を栽培している髙岡農園。 髙岡さんと弟、母親の3人で運営しています。「収穫量を増やすことよりも、より自然に近い形での栽培に力を入れています」と髙岡さん。肥料もやらず、農薬も使用せず、草刈りも行わないという農法に取り組んでいます。「晩柑」は、その名の通り、他の柑橘類に比べて花が咲いてから収穫までの期間が長いため、病気や気象条件などで落果したり、鳥害にあう確率も高くなります。 それでも髙岡さんは、「安心安全な柑橘類栽培を地域に残していきたい」と強い思いを抱いています。SDG‘sの視点で加工品作も製造髙岡農園では、柑橘栽培と並行して地域ブランド「la Nui.(ラ・ヌイ)」を立ち上げ、柑橘類を使ったジュースやピューレ、お酒などの加工品を生産。 規格外品の有効利用につながり、SDGsにも貢献できます。昨年末、農園の倉庫内に大型冷凍庫や大型のスチームオーブンを備えた加工場を設置。オリジナル商品の開発をスタートさせました。河内晩柑も、今後ジュースなどに加工する予定で試作を進めています。少しでも多くの人に河内晩柑を届けたい現在、髙岡農園での河内晩柑の栽培面積はそれほど多くありません。 しかし、熊本で見つかった品種でもある河内晩柑をより多くの人に知ってもらうために、最近は少しずつ作付けを増やしているとか。 髙岡さんは、「熊本由来の柑橘類だからこそ、ぜひ地産地消で味わってほしい」と話します。青果もジェラートも味わえる!サンリブシティくまなんサンリブシティくまなん1階にある産地直送コーナー「地産地消」。 県内から選りすぐられた農産物の中に、髙岡農園産の河内晩柑や不知火などの柑橘類も並びます(時期や種類は直接店舗にお尋ねください)。同じく、サンリブシティくまなん3階のメディメッセ桜十字内にある「マルタスジェラート」では、髙岡農園の不知火を使ったジェラートが期間限定(期間未定)で販売されています。春頃には、河内晩柑のジェラートも販売予定です。■サンリブシティくまなん住所:熊本市中央区平成3-23-30電話番号:096-370-1111営業時間:9:30~20:00定休日:なし※その他の髙岡農園の柑橘類取扱店はこちらフーディーワン4店舗(新大江店・浜線店・楠店・御領店)/マルショク3店舗(サンリブシティくまなん・江津店・リブホール白藤店)/ゆめマート7店舗(新外店・九品寺店・菊陽店・城山店・宇土店・東山鹿店・合志店)