【vol.18】流通量が少ない希少な国産パプリカも熊本県産で 最終更新日:2023年10月13日 印刷 果実のように甘くてみずみずしい 色鮮やかなパプリカに惚れ込んで よしおか農園(熊本市植木町)熊本の旬【パプリカ】 「ひと目ぼれだったんです。色鮮やかなパプリカを初めて見たその日に、自分でも育ててみたいと思いました」。はにかんだ表情で、ぽつりぽつりと話す吉岡重信さん。植木町で代々農業を営む、農家歴45年以上のベテランです。就農当時は父親と一緒に米やスイカ、ナスを栽培していましたが、15年ほど前に同じ地区の農家に見せてもらったパプリカに〝ひと目ぼれ〟。収穫したてのものをがぶりとかじってみたところ、青臭さがなく、甘くてみずみずしい果肉の味わいにすっかり惚れ込み、栽培品目に加えることを決めました。 パプリカは、日本では近年までなじみのなかった野菜です。1993年にオランダから輸入が開始されたのをきっかけに国内でも栽培が始まりましたが、吉岡さんがパプリカと運命の出合いを果たした2008年頃は、まだ栽培方法が確立されていませんでした。そのため、「ピーマンと同じかもしれないと手探り状態で始めましたが、すんなりと上手くはいかなかった」といいます。インターネットで見た情報を試すなどして試行錯誤を繰り返し、現在は約50アールのハウスで約5000本の苗を管理。年間約50トンのパプリカを出荷するまでになりました。品種は赤色種の「スペシャル」と、黄色種の「コレッティ」の2種類で、出荷する約7割が赤色種とのこと。いずれも植木町周辺の道の駅や直売所で販売しています。 国産パプリカの消費量は年々増加傾向にあるものの、国内に出回る約9割は韓国やオランダからの輸入品。吉岡さんは「地元の方にこそ、国産パプリカのおいしさを知ってもらいたい」と、食べ方のアイデアを伝えるPOPを直売所に設置したり、SNSで情報発信をしたりもしています。 「生でサラダに使うだけでなく、素揚げしてポン酢に漬けるのもおすすめ。縦に割ってくぼみに醤油とマヨネーズをかけ、オーブンでこんがりと焼いてもいい。それから、網で全体が真っ黒になるまで焼いて皮をむくと、甘みが増してジューシーで…」。口数の少ない吉岡さんですが、パプリカのこととなると熱っぽく語る姿が印象的でした。 よしおか農園 HP https://yoshioka-farm.com/<熊本の秋の旬>さつまいも 菊池郡大津町は県内随一のさつまいもの生産地。阿蘇山麓から広がる火山灰土がさつまいもの栽培に適しており、収穫後に貯蔵・熟成させるための貯蔵庫が日本で初めてつくられたのも大津町といわれています。地元では「からいも」とも呼ばれ、道の駅や直売所では揚げたてのさつまいもの天ぷらを販売する売店が併設されていることも。さつまいもに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくく、カリウムやビタミンEも豊富に含まれています。天ぷらはもちろん、焼いたり蒸したりするだけでも甘くておいしい旬のさつまいも。品種により食感や味わいが異なるので、食べ比べを楽しんでみてはいかがでしょうか。<熊本県産の食材を買うなら!>スイカにちなんだオリジナル商品がずらり道の駅 すいかの里 植木 「すいかの里」というユニークな名称の通り、店内には植木町のスイカにちなんだオリジナル商品が多数! 3月中旬から6月上旬は春スイカ、10中旬から12月下旬には秋スイカも販売され、小玉から大玉まで15以上の品種が時期をずらしながら店頭に並びます。独自の糖度基準を設けており、取り扱うのは条件を満たしたもののみ。味の良さは折り紙付き。魚や肉などの生鮮品もそろい、地域のスーパーとしても利用されています。※時期によってはスイカが店頭に並んでいないこともあります。<お買い物オススメポイント>■すいか手焼きドーナツ熊本県産の米粉と、植木町産のスイカ果汁で作るふわふわ、モチモチ食感の焼きドーナツ。くまモンデザインのギフト箱入りは熊本土産としても好評です。■すいかのにごり酒 人吉の焼酎蔵・常楽酒造と共同開発した薄いピンク色のスイカリキュールです。植木町産のスイカ果汁を20%使用しており、穏やかな甘みが特長。 ■道の駅 すいかの里 植木 住所:熊本市北区植木町岩野160-1 電話番号:096-272-2333 営業時間:9:00-18:30 店休日:第3木曜