「摘んだその場で堪能できる」安心安全で甘いイチゴが人気の「吉次園」(熊本市北区)

熊本市北区植木町の田園が広がる地域に、約80aのイチゴ園と20aの苗床を持つ「吉次園」の前田正明社長。祖父の代でみかん、父の代で巨峰などを始め、平成元年にりんご・巨峰などの観光農園をスタート。前田さんは中学卒業後に自衛隊に勤めながら通信制の大学で経営を学んだ後、地元に帰って吉次園の3代目社長として後を継ぎました。そこから、新たに弟さんと一緒にイチゴ農園を始めました。

現在、栽培しているのは「ひのしずく」「恋みのり」「さがほのか」「紅ほっぺ」「とちおとめ」「スターナイト」の6品種で、5割がイチゴ狩り向けの栽培、4割は直売所やECサイトで販売しています。土壌が豊かで日射量が高いため、イチゴの栽培に適しているそうです。イチゴ狩り向けに高設栽培も導入していますが、ハウスの8割は地面に直接植える土耕栽培を行っています。「基本的に熊本市植木町は土壌のバランスがよく水はけも良いので、土壌改良を行う必要もほとんどありません。地下水も豊かで、イチゴに限らずいろんな作物が美味しく育つ環境に恵まれている立地だと思います」と前田さん。

受粉用のミツバチが飛び回るハウス内。「吉次園」のイチゴは、イチゴ狩りに来たお客様が摘んだその場で食べられるように、花が咲いた後は化学農薬を使わず育てます。苗の時期にしっかり病害虫を防除するほか、有機肥料や害虫を食べる虫を入れ、ハウス内の温度・湿度も厳密に管理して病気や虫の発生を抑えています。かなり手間暇はかかるそうですが、「安心安全な美味しさのために妥協できない」と前田さん。

「吉次園」ではイチゴ狩りをはじめ、季節によってさまざまなフルーツ狩りを楽しめるほか、直売所にはカフェも併設して、フルーツをたっぷり使ったソフトクリームなどを楽しめます。さらに2022年にはプリン専門店もオープン。イチゴなどフルーツを使ったとろける甘さのプリンは、早くも話題です。「フルーツで日本を元気にしたいというのが、今後の目標です。熊本市の恵まれた立地を生かして、生産・加工・販売・店舗など全方位でいろんな取り組みに挑戦し続けたい」と熱く語ってくれました。
春〜初夏が旬のスイカをはじめ様々なフルーツが揃う「道の駅 すいかの里植木」(熊本市北区)

すいかの名産地・北区植木町にある、熊本市内で唯一(2023年3月現在)の道の駅。3〜6月に旬を迎えるスイカをはじめ(秋スイカは10〜12月)、季節によってメロンや柑橘類、イチゴ・ナシ・ブドウなどの様々なフルーツが揃います。大長ナスなど地元で取れた野菜や加工品も豊富です。さらに、スイカ味をはじめとした、果汁たっぷりのオリジナルジェラートも注目です。
道の駅 すいかの里植木
住 所:熊本県熊本市北区植木町岩野160-1
電話番号:096-272-2333
営業時間:9:00〜18:30
休館日:第3木曜、1/1〜3