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【Vol.5】阿蘇外輪山の清らかな水と日本最大級の草原が広がる【阿蘇エリア】(2)

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大草原に放牧され、良質な牧草で健やかに育つあか牛(産山村)

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 平均標高700m、阿蘇外輪山と九重連山の山間にある産山村で、あか牛を飼育する井俊介さん。熊本市内で会社員として働いていましたが、父の代からあか牛農家を営んでいる妻の実家の家業を継ぎ、後継者として就農した経歴の持ち主です。現在はあか牛を育てる傍ら、美味しいあか牛料理を堪能できる農家レストラン・民宿「山の里」を一家で経営しています。

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 井さんのあか牛は、4月下旬頃から母牛を草原に放牧し、冬に牛舎へと戻す昔ながらの「夏山冬里方式」で育てられています。280haもの広大な草原の中で美味しい野草を食べ、湧き水を飲み、のびのびと過ごすあか牛たち。あか牛は、阿蘇の草原での放牧に適した品種でもあり、大自然の中で健康的に良質な肉質を育みます。1日30kg近くの草を食べる放牧牛の存在は草原の環境維持にもつながっており、阿蘇が誇る循環型農業の要の1つでもあります。

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 井さんの牛舎は、なんと標高777mの位置。ここであか牛の繁殖から肥育まで一貫して行っています。濃厚飼料は最小限に抑え、与える牧草は春に刈り取る栄養豊富な「一番草」が主体。牧草を中心とした飼養方法が、赤身の旨味・味わいを出すためのこだわりです。「元々草食動物であるあか牛にとって、草は最も大事な食事です。とにかく良い草をお腹いっぱい食べさせること、これを徹底しているからこそ、うちのあか牛が評価いただいているのだと思います」と井さん。

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 加えて、牛舎は名水・池山水源のすぐ近く。阿蘇の大自然が生み出すミネラル豊富な水の存在も、美味しいあか牛が育つ理由のひとつだと井さん。「私自身、産山村に住み始めて何よりも感動したのは、水の美味しさと美しさ。村で生まれた次女に水にまつわる名前を付けたほどです。毎日当たり前のようにこの水を飲めることは、何にも勝る贅沢だと思います」。

 「山の里」で出されるあか牛料理も人気で、熊本県外からのリピーターも多く、中には東京から日帰りで食べに来る強者もいるのだとか。「ご年配の方は、昔食べていた美味しい肉の味だと懐かしんでいただきます」と井さん。自然に逆らわず、恵みを一身に受けて育ったあか牛の「肉の旨味」はやみつきになる魅力があります。熊本市内にある「山の里」2号店の展開に加え、今後はECサイトなどでの精肉販売も広げて行く予定だそうです。

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