飲食店の目線で鶏を育てる「YAKITORIMAN FARM」(天草市)

天草大王の牧場「YAKITORIMAN FARM」を営む田口雄二さん(株式会社ヤキトリマン 代表取締役)は、天草市内で20年以上焼き鳥店屋を営んできた経歴の持ち主。お店の料理に天草大王を使う中で、その美味しさと地鶏としての可能性に惹かれ、「自身で納得いく品質の天草大王を育てたい」と新規就農を決意。耕作放棄地だった元みかん農園の土地に鶏舎を建て、2016年からスタートしました。

通常ブロイラーは孵化後50日、一般的な地鶏は孵化後80日程度で出荷されますが、強い旨味と上質な肉質を育て上げるために100日以上育てることにこだわっています。その間、天草大王がストレスなく健康に過ごせるように鶏舎に十分な広さを確保。風通しや室内の気温、暗さの調整、地元産の海苔などを使った独自のエサの配合、そして群れの把握まで、細かく徹底管理。クラシック音楽を聴かせるなど、様々な文献を読んでは、天草大王のポテンシャルを最大限まで引き出せる方法を模索しています。

孵化後の月齢によって3つの鶏舎に分け、さらに1羽あたり十分な広さを確保できるよう、鶏舎内を区分けしています。鶏舎の構造も自ら設計書を書くほどのこだわりで、「ヒヨコの時から、とにかく快適な環境で育ててあげることが大事」と熱弁する田口さん。鶏舎に見学に来た人たちには、ヒヨコを手にしてその体温や鼓動を感じてもらい、「命をいただく」ということを実感してもらうのだそうです。

ファームがあるのは、眼下に天草の海を見下ろせる傾斜地。「豊かな海があって山があって、気持ちのいい風やきれいな空気、おいしい水、美しい景色、そんなものが当たり前にある環境は、とっても贅沢ですね。生産者の立場でも、飲食店での料理人としての立場でも、この天草は“食”に関してとても恵まれた立地だと実感しています」(田口さん)。
海の幸、山の幸、天草大王…。四季折々の自然の恵みいっぱいの「道の駅 上天草さんぱーる」

天草エリアの玄関口、上天草市大矢野町にある道の駅。豊かな海と山に囲まれた立地にあり、採れたての海の幸と山の幸が直売されています。旬の魚介類やワカメなどの海藻類、柑橘類や「湯島大根」、モリンガ、天草大王加工品など、季節によって人気の農産物も豊富。さらに、館内の食堂では新鮮な海鮮丼を楽しむこともできます。
道の駅 上天草さんぱーる
住所:熊本県上天草市大矢野町中11582-24
電話番号:0964-58-5600
営業時間:8:00〜17:00
休館日:1月1日〜3日
7月、8月、12月は休館日なし