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【Vol.1】肥沃な土を持つ山々や広大な平地を誇る【県北エリア】

最終更新日:

自然の力をぎっしり蓄えた、市原農園の上質な和栗(山鹿市)

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 市原伸生さん、奈穂子さん夫妻と子ども達。山鹿市生まれの伸生さんは、中学生の頃から農業の仕事に憧れ、大学の農学部に進学。東京への就職を経て、山鹿市菊鹿町で栗農家となりました。菊鹿町の栗農家としては最も若く、しかも新規就農とあって、最初こそ物珍しげに見られたそうですが、今は地元の栗農家同士で堅いつながりを築いているそう。

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 「西日本一の生産量を誇る山鹿市の栗。地元を盛り上げたいとの思いで栗農家を選びました」と伸生さん。市原農園で育てられる栗の品種は、銀寄(ぎんよせ)、利平、筑波の3種。収穫した栗を、手間と時間を掛けて1つ1つ丁寧に選定するのが、市原さんのこだわりです。         

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 山鹿市菊鹿町は中山間地が多く、寒暖差などの気候条件、水はけが良くミネラル分が多い土壌など、栗の栽培に適した条件がそろっています。その中で自然への負担が少ない肥料の使用や、こまめな剪定と草刈りをひたすら繰り返して、土や自然の力を生かしながら味も姿もいい栗を目指すのが、市原農園の流儀。現在は約1.5ヘクタールの栗山で育てています。「実は、最初に植えた栗の木200本は1年で全滅してしまったんです。その経験を糧に、また200本植えて、栗の木と向き合ってきました」(伸生さん)。

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 市原農園の栗は、伸生さんの弟が営むフランス菓子店「ricca」(山鹿市)へ納品されるほか、食材にこだわりを持つ県内の飲食店や菓子店、農産物販売店などへと出荷されています。地元の名産品を地元で昇華させ、魅力的な形で消費者に届ける…。その好循環の輪がもっと広がってほしいと、市原夫妻は願っています。

 「これは栗に限りませんが、土地のエネルギーや水の美味しさに恵まれた熊本の農産物は、素材そのものの味が力強いと思います。そのような農産物が身近で簡単に手に入る環境は、とても恵まれていると思います。さらに、その生産者のこだわりや背景まで感じながら頂くことができるのは、都会にはない贅沢さだと実感しています」。


完熟さつまいもの栽培を四代引き継ぐ「古庄からいも農園」(大津町)

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 水はけが良い火山灰土が広がることから、サツマイモの名産地となった大津町。古庄家はここで100年以上、サツマイモ農家を営み続けています。その長男として生まれ育った4代目の古庄利康さんは、大学の農学部を卒業後、東京で農業経営について学んだ後に帰熊し、25歳で就農した経歴の持ち主。ネット販売や冷凍焼き芋への加工、関東方面への流通など、新しい販路開拓にも積極的です。

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 古庄さんがもっともこだわっているのが「土作り」。もともと大津町はサツマイモに適した土壌ですが、植物性の堆肥などを交えた肥料設計の研究を重ねて、より味のよいサツマイモが育つ環境を追究しています。さらに、年に1回「土の健康診断」を行う徹底ぶりです。

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 古庄さんが育てる品種は、高系14号、シルクスイート、紅はるか。赤土、黒土などそれぞれに適した土壌を選んで栽培しています。新しい販路を自分で開拓しつつも、農法は親から子へと引き継がれてきた技を大事に、畑に臨んでいます。「機械化され量で勝負するような大規模産地では実現できない、丁寧な栽培と味・質へのこだわりが当園の持ち味です」。

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 家族経営の農家としては大津町でも大規模な約7haの畑と、大きな貯蔵庫を持つ古庄からいも農園。実はサツマイモは収穫してすぐ出荷するのではなく、貯蔵庫などで一旦、熟成させることで甘みを出します。同園の貯蔵庫は、コンクリート造に土をかぶせた熊本独自のスタイル。ここでサツマイモが土付きのまま45日間保管され、熟成させて甘みを出します。「しっかり完熟させて、一番おいしく食べられる状態で出荷する」というのも、古庄さんが貫くこだわりの1つです。「地元では当たり前に見える、こののどかな農村の景色も、外から見れば大きな財産。この中でおいしい食べ物が“当たり前のように”作られ、いつでもどこでも手頃に手に入る、「おいしいモノで溢れすぎている」という環境は、想像以上にぜいたくなことだと思います」。


サツマイモやその加工品が豊富にそろう「道の駅 大津」(大津町)

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 阿蘇への玄関口にある「道の駅 大津」。大津町の名産品であるサツマイモや、サツマイモを使った加工品、「からいもたい焼き」などのスイーツやお土産品が豊富にそろっています。他にも、揚げたての辛子レンコンや馬刺しの対面販売なども名物です。

道の駅 大津

住所:熊本県菊池郡大津町大字引水759

電話:096-294-1600

営業時間:

(物産館・工芸館) 9:00~18:00

(レストラン)   10:00~18:00

休館日:1月1日

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