1.おっちゃん、トマト君と話すことが出来るよ。 朝ハウスに行き、「トマト君おはよ~」って挨拶すると、トマト君たちが「おはようございま~す」って大きな声で挨拶するんだ。時には「おっちゃん、のど渇いたよ!」って言うんだ。すぐに水を飲ませてやるよ。 「おなか空いたよ!」って言うんだ。「わかった、わかった、すぐにご馳走食べさせるね」と、肥料をまいてやるよ。先生が朝、出欠を取るのと同じだよ。名前を呼ばれたらみんな「はい、元気です」って、大きな声で返事するだろう。おっちゃんもトマト君たちを出欠取るんだよ。トマト君たちは子どものようにかわいいよ。
2.野菜は体の中を掃除してくれるんだ。 「みんな、肉や魚好きかい。肉や魚をいっぱい食べないと大きくならないよ。でもね、肉や魚ばかり食べていると『鼻くそ』みたいなカスがお腹の中にペタペタくっ付くんだ。ウンコが出なくてお腹が痛くなったことないかい?その時には『鼻くそ』みたいなカスがお腹の中をグルグル回っているんだ。野菜はね、その『鼻くそ』みたいなカスを洗い流してくれる。野菜は体の中を掃除してくれるんだ。野菜を食べないとガンになって死んじゃうぞぉー。」
3.一年中美味しいトマトを食べてもらうため、ハウスで作っているんだ。 「学校に花壇があるだろう。花壇にトマトを植えるよ。雨が降ったらどうなる。トマト君は風邪を引いて病気になってしまう。雪が降ったら凍え死んでしまう。台風が来たら倒れてしまう。でもね、ハウスの中なら雨が降ろうと、雪が降ろうと、台風が来ようと大丈夫、トマトはすくすく育つよ。みんなが一年中美味しいトマトが食べられるようにハウスで作っているんだ。トマトを食べる時には、おっちゃんの顔を浮かべて感謝・感謝して食べてね。」 「八代で生産されたトマトのことを『はちべートマト』って言うんだ。八代平野の『八平』をとって『はちべートマト』と名前が付いたんだよ。八代のトマトは11月、12月、生産量が日本一だよ。すごいだろ。はちベートマトを好きになってたくさん食べてね。」「みなさんにプレゼントがあります。今日、八代野菜振興協会から『トマトを好きになってください』と、美味しいミニトマトがたくさん届いています。良かったね。」
4.いちばん悲しいことは、トマト君が病気になり枯れてしまうこと。 トマトを作っていちばん嬉しいことは、美味しいトマトが出来てみんなに食べてもらって「美味しかったよー、また食べたいな。いつも食べてるよー。頑張ってね。」って、喜んでもらうこと。いちばん悲しいことはトマトが病気になり枯れてしまうこと。トマトが病気になったら心配で夜も眠れないことがあるよ。 お父さんやお母さんや先生がいちばん悲しいことは何だろう。みんなが病気になることだよね。病気するなよ。交通事故に遭うなよ。それから一人で悩んで悲しんで「死ぬなよ!」。死にたくなったら「先生、死にたい」って、先生に抱きつきに行きなさい。先生はみんながつらいときや悲しいときに、手を広げて待っているんだよ。先生は国語や算数や理科や社会などの勉強を教えるだけでなく、みんなの悩みの相談相手なんだよ。死ぬなよ、命を大切にしてね。
5.農業は国土を保全してくれる。(保護者のみなさんに) (1)農業は空気をきれいにしてくれる。 (2)農業は地下水を涵養してくれる。 (3)農業は心を癒してくれる。 (4)農業は食料を供給してくれる。 (5)幸せに生きる条件は「農業と共存」していくこと。国産の農産物を愛して、日本の農業を理解して応援して欲しい。
農業が滅べば、国も滅ぶ。
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