執筆者 : 南 久則
くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する
活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員による
リレーコラムを掲載しています。
第15回目は、当ネットワーク運営委員の南久則さんです。
皆さんこんにちは、熊本県立大学の南です。私は熊本県立大学環境共生学部食健康科学科で管理栄養士の養成に携わっています。
大学の研究室で、学生達の昼食の様子を眺めていると様々です。弁当持参、コンビニ弁当、パスタ、そうめん、カレー、お好み焼き、たこ焼き・・・等々。日々様々ですが、毎日の食生活が「地産・地消」と直接結びついているわけではありません。また自分自身の生活を振り返って見ても日常生活が「地産・地消」と密接に結びついているわけではありません。
改めてその理由を考えてみると、生産は生産者の手にあり、消費も生活者が自由にできるものではなく、流通にゆだねられています。私自身は単なる消費者ですので、「生産」、「流通」、「加工」、「消費」の流れの最下流に位置し、河口から上流を眺めているにすぎないようです。生産者情報には注意しても、流通・加工などに関しては意識していなかったり、解らないまますごしています。また、「地産・地消」の言葉のイメージは立場立場で微妙に変化しながら活用されているようです。それぞれの立場での地産地消の意味や意義付けが、別の立場にはうまく伝わっていないのかもしれません。そこで、様々なイメージを持っている「地産・地消」を有機的に結びつけ、情報発信の場を作り上げていくことが大切であり、このサイトがその発信源となれば良いなと思います。
さて、少しでも地産・地消の実体験を楽しみたいと、ベランダで細々と「自産・自消」に取り組んでいます。ブルーベリー、トマト、ピーマン、パセリ、レタス、ネギ、リル等。もっとも土いじりは家内が主に受け持ち、私は収穫の分け前をいただいているだけですが・・・。今年の夏は毎日少しずつ食べる程度のブルーベリーが出来ました。ちなみに、ブルーベリー3本のうちの一本は、11年前大阪からの引っ越し時に持ってきたものです。トマトはトマトらしい味のトマトを少しだけ食べることができました。専門農家にはかないませんが、ベランダの味もいいものです。
熊本県立大学 環境共生学部食健康科学科 教授 南 久則