くまもとのアグリ&フードトップへ
文字サイズ変更 拡大標準
背景色変更 青黒白

くまもと食・農ネットワーク運営委員リレーコラム【第10回:沢畑委員】

最終更新日:
執筆者 :  沢畑 亨

くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様にくまもと食・農ネットワーク運営委員の日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、当ネットワークの運営委員によるリレーコラムを掲載しています。
 第10回目は、当ネットワーク運営委員の沢畑亨さんです。
 

 

 

森のめぐみ・棚田のめぐみ
                        愛林館(水俣市久木野) 沢畑 亨
 私は水俣市の山間部久木野地区にあるむらおこし施設「愛林館」に勤めています。久木野地区は海から近いものの、90%以上が森で覆われた山の村です。日本で一番美しいと私が認定した美しい棚田もあります。
 さて、人間の体は70%が水で、残りの30%は食べ物が変化してできています。水と食べ物と酸素を毎日取り入れて、人間は生きています。では、水と食べ物と酸素はどこから来るのでしょう?
 水は日本では天から降ってきますが、森がつかまえて貯えてくれるので、利用できるようになります。食べ物は主に田畑でできますが、その土は森でできたものです。落ち葉や枯れ枝が腐り、地面の下では岩石が風化して土はできます。酸素は緑の植物が光合成で作りますが、陸上で緑の植物がまとまった場所と言えば森です。
 というわけで、人間の命は森が支えているのです。県内の森の60%は人間が植えたスギやヒノキの森ですが、手入れをしっかりすれば、良い森になります。木材を生産する以外に、水も土も酸素も作り、さらには緑の景色を作り、夏には空気を冷やし、様々な生きもの(動物も植物も菌も)の住みかを作り出します。棚田も同じように、米を生産する以外に地下水を作ったり赤トンボを育てたり空気を冷やしたりしています。これを「多面的機能」「公益的機能」「生態系サービス」といった言い方もありますが、人間の都合を優先した「機能」ではなくて、自然の「めぐみ」と言いたいですね。
 「めぐみ」は手に入れようとして入れるものではなくて、授かるもの。「のさり」です。こういう言葉がまだ生きている熊本はいいところだなあと、森と棚田を見ながら思っています。
 なお、5/22夜に棚田のめぐみをじっくり味わう「棚田のあかり」を開催します。
 こちらにもどうぞ。   http://airinkan.org/

このページに関する
お問い合わせは
(ID:11)

重要なお知らせ

カウントダウン

注目情報

トピックス

熊本県地産地消サイト
熊本県農林水産部流通アグリビジネス課
〒862-8570 熊本市中央区水前寺6丁目18-1
電話:096-333-2424(直通) FAX:096-383-0380

© 2021 Kumamoto Prefecture, © 2010 kumamoto pref.kumamon

このページの先頭へ