くまもと食・農ネットワーク会員や当サイトをご覧の皆様に、くまもと食・農ネットワーク運営委員の、日頃の地産地消に関する活動や考えをご紹介することで、皆様の更なる地産地消活動への一助にしていただくため、リレーコラムを掲載しています。
第98回目は、東海大学農学部 教授 阿部 淳委員です。
「震災からの復興に向けて 学生たちのがんばり」
熊本地震から1年と3ヶ月ほどが過ぎました。昨年の6月・7月には地震後の大雨で水害・土砂災害があり、今年もまた先日の台風や続く大雨で、ビニールハウスが潰れるなど、熊本県内の農家さんに少なからぬ被害が出ているようです。天候の回復と、被害がこれ以上広がらないことを願うばかりです。
さて、私が所属する東海大学農学部は南阿蘇村にあって、熊本地震の本震で直撃を受け、近隣のアパートにいた学生3名が亡くなるという痛恨事となりました。校舎も使えない状態となり、2ヶ月半ほど授業もできない状態でしたが、昨年7月1日より、熊本市内のキャンパスに移転し再開しています。まだ将来はどうなるか未定ですが、当面は、この熊本市内のキャンパスを拠点に授業・実験を行いつつ、阿蘇のキャンパスでは、実習や阿蘇ならではの試験研究をできるように整備していくことになりそうです。
学生たちの多くは、自然に恵まれ、農業の盛んな南阿蘇村にキャンパスがあることに魅力を感じて、東海大学農学部に進学してきました。それだけに、熊本市内のキャンパスに拠点を移した今でも、阿蘇に対する思い入れは深く、阿蘇地域の復興に、微力ながらもお役に立ちたいと願っている学生が少なからずいます。
昨年11月には、学生たちが企画・運営を行い「あそ望の郷くぎの」で「南阿蘇大復興祭」を開催し、好評を博しました。援農活動で、阿蘇地域の被災農家の作業をお手伝いしている学生たちもいます。
今年8月24日の「くまもと食・農ネットワーク研修会」では、そうした学生たちが、その活動について報告させて頂きます。研修会の情報は、後日、「地産地消サイト」のニュースのページに掲載されると思います。多くの方に、聴きに来て頂ければ幸いです。
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2016年11月に開催した南阿蘇大復興祭 | 南阿蘇村での援農活動 |