【棚田のあかり】 久木野の棚田では、田植えの準備で皆さん忙しい季節です。4月下旬に溝普請(水路の手入れの共同作業)、連休に種まき、今は棚田を耕しています。愛林館にも近所の耕耘機のディーゼルエンジンの音が聞こえてきます。 耕耘機? そうです。棚田では、今でも現役の機械です。田を耕し、後ろから人間も一緒に歩いて操縦し、端に来たらハンドルを持ち上げて(これがまた重いんだ)転回して、という機械です。これでも、牛と鋤(すき)よりは楽な、画期的な機械でした。 後ろから付いて歩くので、水を入れて耕したら、泥に足首まで浸かって歩くことになります。下半身の鍛錬になりますが、年を取れば誰でも腰が痛かったり膝がうずいたりしますよね。そういう状態で、泥の中を機械のペースで歩くのはなかなか大変なことです。 こういう苦労を重ねて、棚田で米作りが今で続いています。久木野の中でも特に美しい(つまり傾斜が急で1枚1枚が狭い)寒川の棚田は、百選にも入っていますが、ここで毎年「棚田のあかり」を開催しています。平成17年に始めて、今年で13回目になります。 水を溜めた棚田には空や山々が写って大変美しいのですが、棚田の畦に約2000本のたいまつを灯すと、なお美しい景色が見られます。棚田を開いたご先祖に「今でも棚田をしっかり耕していますよ」と報告するための日です。昨年は、さらに地震の被害に対する哀悼の意と、地下で暴れる鯰が鎮まるように、という思いも込めました。 今年は5/20(土曜日)の夕方です。見頃は薄暗いけど景色が見える6時半から7時まで。久木野小のグラウンドから会場までは、棚田ウォーキングと思って45分ほど歩いて下さいね。見学料は500円、カメラの三脚にはさらに500円をいただいております。ビエントのコンサートもあります。 お問い合わせ先 愛林館 沢畑 亨 0966-69-0485 http://airinkan.org |