くまもとのアグリ&フードトップへ
文字サイズ変更 拡大標準
背景色変更 青黒白

【vol.50】キビナゴは天ぷらだけじゃない!キビナゴ漁師おすすめの食べ方をご紹介

最終更新日:

よく考えたらキビナゴって本当に優秀ですよね。

だって、骨も丸ごとパクリといけるから栄養価も豊富だし、美味しい。

「お魚は骨があるからちょっと苦手」という方でもキビナゴサイズの骨であれば違和感なく食べられ、まさに老若男女すべてに愛される魚である!とすら思うのですが、いかんせん料理のレパートリーが、天ぷらしか思いつかないのがネック。

きっとキビナゴ漁師なら天ぷら以外の美味しい食べ方を知っているに違いないと思い、牛深まで行き教わってきました!

これが牛深のレインボーブリッジや!!!

    餅原慎一さん、宮本秀隆さん

  • 左 餅原慎一さん、右 宮本秀隆さん

    「簡単にできるキビナゴ料理を知りたい!」
    という欲求のみで向かった先は、天草市牛深。


    簡単にレシピだけを教わるだけではなく、どのようにして我々の食卓まで届くのかも知ったうえで美味しく食べたいと思い、今回、キビナゴ漁師である餅原さんの漁に密着させてもらいました。

    漁の前準備

  • さて現在の時刻は午前1時。

    キビナゴは午前1時から漁の準備を行い、2時に出発。
    6時から行われるセリに間に合うように戻ってくる、というのが一般的な流れです。

    「もう慣れましたけど最初はもう何時に寝ればいいのか分からなかったですね」
    そう言って笑うのは、キビナゴ漁師見習い中の宮本さん。

    元々、自衛隊に勤務していましたが今後の人生を考え、大好きな牛深の海で漁師になりたいと思い現在単身赴任で見習いをしているのだそう。

    漁へ出発


  • 「よ~し!準備できたから出発しますよ」(餅原さん)
    時刻は午前2時。
    真夜中の海なので、目的地に到着するまでは何も見えないんだろうなと思っていたのですが…

    真夜中の海

  • 「真夜中の海は何も見えない」なんてものは完全な思い込み。

    暗闇のなかで、まるで宇宙にいるかと思うような錯覚を起こしてしまうほどの、辺り一面ボウっとした光りが。
    これは夜光虫(水面への刺激で発光するプランクトン)が出す光りのなのだそう。

    牛深の海は昼も夜もこんなに美しい景色を魅せてくれるのですね。


網の仕掛け開始

集魚灯でおびき寄せる


海の美しさに夢中になっていたら、あっという間にスポットに到着。

キビナゴは光りに集まる習性があり、それを利用するため海中に灯り(集魚灯)を入れ、網を放ちます。

あとはその網にキビナゴがかかるのを待つのみなのですが、〇分待ったらOKなどのマニュアルはなくすべて船長の長年の勘。

    網の引き上げ合図

  • 「よし」(餅原さん)

    「はい」(宮本さん)

    阿吽の呼吸で網を引きあげる

  • まさに阿吽(あうん)の呼吸で一気に引き揚げられる網。そしてその網の中にあるのは…

    キビナゴの群れ

  • 牛深のレインボーブリッジや!!!と、叫びたくなるほど、キラキラとした光をまとったキビナゴの群れ。

    勢いよく跳ねるキビナゴ

  • 勢いよく跳ねるキビナゴ。振り落とすことでウロコも除去している。

  • 事前に敷いていたブルーシートにキビナゴを一気に振り落とします。

    一見、乱暴にも見えますが実はこうすることでキビナゴについているウロコを除去できるのだそう。

    その後も場所を変え、作業を行うこと2~3回。

    この作業を夜が明けるまで行っています。

    夜が明けてきて漁も終盤

  • 夜が明けてきたら終了…と思いきや

    漁協にて重さを計る

  • 漁をしたその足で漁協に向かい、重さを計って買取金額が決まり、ここで終了です。

漁師おすすめ!キビナゴの食べ方

    買取金額確定されたキビナゴ

  • さて漁が終わればいよいよ晩酌タイム。

    本題である美味しいキビナゴの調理方法を聞いてみました。

    「おすすめは吸い物」(餅原さん)

    魚のお吸い物ってなかなか馴染みがないのと、出汁も準備しなくてはならないという固定観念で「少し面倒そう」なんて思っていましたが、キビナゴのお吸い物はとてもシンプル。

    キビナゴの調理

  • 使用するのは水と、調味料は塩と醤油。

    沸騰したらキビナゴをそのまま鍋に入れれば完成です。

    これがまた想像以上に美味しい。キビナゴ本来の味がしっかりと感じられるのですが、一度煮込んであることで骨と身の部分がスルンとほぐれていくのです。

    「せっかく牛深のキビナゴを食べるなら、牛深ハイヤの一節にも出てくる有名な食べ方サカスゴキがおすすめ。骨だけを残して食べる方法。もちろん骨も食べられるんですけどね」(餅原さん)

    サカスゴキ…?

    その名称だけでは想像もできなかったので、やってもらいました。

    キビナゴの食べ方

  • まず頭をしっかりと持ち、そのまま歯で身だけをしごきます。

    頭と骨だけになったキビナゴ

  • そうするとキレイに骨と頭だけが残るのです。

    実際にやってみると意外と難しい!

    これを皆と一緒に「できた」「へたくそ」なんて笑いながら行うのが牛深流。より食事が楽しくなりそうですね。

    キビナゴのぷす焼き

  • 続いて「ぷす焼き」。

    日頃からお酒を嗜んでおられるなら「あ!名前は聞いたことある!」という方もいらっしゃるかもしれません。

    キビナゴに竹串を刺し、塩を振り、

    竹串に刺し塩を振り網で焼く

  • 炭火でじっくりじっくりと焼き上げると、そのうち「ぷすっ」という音が聞こえてくることからその名がつけられました。

    アウトドアなど非日常のイベント時に使えるレシピではないでしょうか。

牛深のキビナゴはここで買えるよ!

実は県内のスーパーでよく見かけるキビナゴは県外のものが大半なのはご存じでしょうか。

牛深で揚がったキビナゴは、その美味しさから関東や関西に卸されることが多いので、なかなか牛深産のキビナゴを熊本県民が口にできる機会は多くはありません。

「じゃ食べられないの?」と思って聞いたところ、牛深での鮮魚店であれば取り扱いをされているとのこと。

まずは牛深漁協近くにある成松鮮魚店。

    成松鮮魚店

  • まさに漁港の目と鼻の先にある鮮魚店なので、新鮮さはお墨付き。


    吉平鮮魚店

  • 次に「吉平鮮魚店」でも取り扱いを行っていますよ。

    ぜひ牛深へ遊びに行った際には、キレイな海で育った新鮮なキビナゴを買い求めてはいかがでしょうか。



このページに関する
お問い合わせは
(ID:2880)

重要なお知らせ

カウントダウン

注目情報

トピックス

熊本県地産地消サイト
熊本県農林水産部流通アグリビジネス課
〒862-8570 熊本市中央区水前寺6丁目18-1
電話:096-333-2424(直通) FAX:096-383-0380

© 2021 Kumamoto Prefecture, © 2010 kumamoto pref.kumamon

このページの先頭へ